逍遥記

自由気ままに、好きなことをし、感じたままに綴る、それがこの逍遥記です

2017年02月22日

家庭菜園の終わり
これまで約3年に渡り行ってきた家庭菜園ですが残念な事に借りていた地主さんの都合で使えなくなってしまいました。
しばらく耕作放棄されていた土地を一から畝を作り、無農薬、無肥料、不耕起の自然栽培で行っていた畑、最初は葛やカラムシといった荒れ地に生える雑草ばかりで土がむき出しになっている場所が多かったのですが徐々に管理のしやすい柔らかい雑草が増え、土も少しずつ団粒化し不耕起でも軟らかくなってきていました。

自然農法の場合だいたい3年目以降が徐々に良くなると言われているのでこれからがさらに楽しみだったので非常に残念です。
最初は全然出来なかった野菜も種を自家採取する事によって翌年からは出来るようになったり、最初は癖のあった野菜がまろやかな味に変わったり、自然の変化は不思議です。

自分で育てた野菜というのは単に安全・安心というだけでなく種から食べられるようになるまでの課程すべてが様々な事を教えてくれます。
特に自然農の場合最初は根が生長するので地表の葉はなかなか大きくならず周りで作られている野菜に比べると小さくか弱く見えます。
しかし一度根付くと少々雨が降らなくても大概の場合は問題ありません。なので一度も水やりを行ったことはありません。

慣行農法に比べて大変になるのは最初の種まきとその後の雑草管理だと思いますが、この雑草が栄養や水分を補給する助けとなってくれるのでありがたい存在でもあります。
もちろん栽培期間は長くはなってしまうのですがその分長期間収穫出来たり、何より長い期間じっくり育てられた野菜というのは味が濃厚かつ複雑で普段口にする野菜とは全く違います。

今はどんな料理にも合わせやすいような淡泊な野菜や単に糖度だけが高い野菜など、野菜本来の持つ味からかけ離れた野菜が多いですが本来の野菜が持つうまみや栄養素を大切にしてもらいたいものです。

売られている種もそのほとんどがF1でしかも農薬で種子処理されたものが多く固定種の種子処理なしの種はなかなかありません。
小規模ながらも実際に自分で農業をすると様々な問題点を見つけられると共に教えられることが多々ありました。

今回の経験を元にまた新たな土地で農業が出来ればいいなと思っています。

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