逍遥記

自由気ままに、好きなことをし、感じたままに綴る、それがこの逍遥記です。

2012年03月08日

マイ箸のススメ
先日、ある木工の工房の方と話をする機会があり色々と面白い話をして頂きました。
木というのはその種類によって様々な性質があり、用途や目的によって使い分ます。
例えばスギやヒノキ、キリといった木材は軽く軟らかいので比較的変形に強く熱にもある程度の耐久性を持つ反面、傷には強くありません。。
これとは逆にブナやクリ、カキといった木材は硬く傷に強いものの変形しにくく割れやすいという特徴があります。
また同じ木でも柾目を使うか板目を使うかで性質性質も見た目の雰囲気も全然違ってきます。

さらにそのままの無垢材を使うのか、集成材にするのか、合板にするのかなどによっても様々な性質の違いが生まれます。
一般的に無垢材は風合いや質感が非常によく、周りの環境によって形を変えていくのですが熱や乾燥に弱く、反りやヒビ割れ等が起こりやすく扱いが難しくなります。
集成材や合板の場合は風合いや質感は落ちてしまうものの熱や乾燥には強く、反りやヒビは無垢材に比べると起こりにくくなります。
しかしどの材を選んだとしても反りや変形は木にとって避けては通れない道です。
そもそもイタというのは木へんに”反る”とかいて”板”なので反らない板などないのだそうです。ただその反りの度合いが材質や加工によって変わるだけとの事です。

変形しやすい無垢材の場合はある程度の厚みが必要な為重くなってしまうのが欠点ですが使い続ける事で風合いが増し、長期にわたっての使用が可能です。
逆に集成材や合板は変形しにくい為に薄く加工する事が可能で軽量化する事ができますが風合いが増す事はなく時間と共に劣化してしまいます。

こういった木の性質などの話を聞いた後にちょっと怖い話も聞きました。
それは割り箸の話です。
飲食店などで食べる時に使う割り箸、これらの大半のものは漂白剤まみれのものらしいのです。
ラーメンやうどんなどを割り箸を使って食べると割り箸に含まれる漂白剤を汁の中に溶かし込んで食べている事になるらしいのです。
安い割り箸は外国で作られるらしいのですがドラム缶の漂白剤の中にドボッと放り込みその後ザッと広げて乾かすらしいのです。
こうやって作られた割り箸はどれも真っ白で本来なら入るはずの茶色などの色が全く入っていないものに仕上がるのです。

最近はエコの為にマイ箸を持ち歩きましょうという事が言われますがエコの為だけではなく体の為に持ち歩かないといけないようです。

これ以外にもウレタン塗装の上からオイル塗装を施して天然オイル仕上げとするような悪質な業者も結構あるようで安い製品の塗装には人体に有害なものが使われているケースもあるようです。

今回色んな話を聞いてみるとどこの業界にもこういった事が多々あるのだと改めて感じました。


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