逍遥記

自由気ままに、好きなことをし、感じたままに綴る、それがこの逍遥記です。

2014年12月26日

人力旅のススメ
気付けば今年も残り僅かとなってきました。年末になると何かと慌ただしくなりますがここ一ヶ月はイベントやら何やらでなかなかゆっくり休む事ができませんでした。
それでも仕事の方は明日の一日を残すのみとなったので精神的にはようやく一段落といった感じです。

そんな年の瀬ですが先日は久々のお遍路に出掛けてきました。詳細についてはブログの方に書きますが、今回の旅もよい刺激を与えてくれました。
今回の旅は人吉・八代のお寺を巡る旅でちょうど球磨川を下るルートでした。川沿いという事で比較的アップダウンが少なく自転車での距離はいつもより短めだったのですがそこまでの車の運転が結構大変で結局いつものようにハードな旅となってしまいました。
自転車で巡る旅というのは全身でその土地を感じる事ができるのが何よりの醍醐味で単に風景だけでなく匂いや音など、車では決して味わえない良さがあります。

例えば単にセメント工場を見るだけではなく臭いもそこに加わると更なる実感が湧き、削られた山肌がより一層わびしい印象を与えます。
田舎の風景も牛舎の臭いや牛の鳴き声が加われば牧歌的な印象が増します。

一見空気が綺麗そうな場所も実際には車の排気ガスがひどかったり埃が舞っていたりという事もよくあります。

実際に自分の足でペダルを漕いで感じたものというのは車で通っただけとははるかに情報量が違います。
本当は自分の足で歩くというのが一番良いのでしょうが現代社会のような時間に制限されるような世の中の場合は自転車ぐらいがちょうどよいのではないかと思います。
まぁ昔であれば馬といったところでしょうか?

それともう一つこれは推論になりますが、人の身体が環境に適応する事において自転車ぐらいの移動距離がギリギリなのではないかと思います。
飛行機や新幹線といったものは乗っているときは確かにさほどしんどくはないのですが移動を終えるとどうも身体がきつい事が多々あります。
これは単純な疲労というよりはむしろ人が環境適応可能な時間あたりの移動距離の適応限界を超えてしまうからではないかと思います。
そういった点において徒歩や自転車といったものでの移動は環境適応が可能な移動速度なのではないかと思います。

忙しい現代人において全てを徒歩や自転車という人力だけで移動するというのは不可能ではありますがたまにはこういったもので旅をするのもいいものだと思います。

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