逍遥記

自由気ままに、好きなことをし、感じたままに綴る、それがこの逍遥記です

2016年04月29日

ランニングマン
気付けばウルトラウォークまであと一週間を切りました。
地震の影響も心配されましたが予定通り行われそうです。

あまり長い距離を歩く練習が出来なかったので本番でどのぐらい疲労が出るのかわかりませんがとにかく完歩を目指して歩いて来ようと思います。

直前になって気になるのが天気。今の所週間天気予報では3日が曇り時々雨の70%で4日は雨は大丈夫という予報になっており、雨対策をどうすべきが悩んでいる所です。
雨の中長時間歩くとなると体温低下も頭に入れておく必要があるほか、靴擦れの可能性も増すことになります。
そして何よりモチベーションが下がるというのが一番大きな問題です。特に夜中の暗い時間に雨だとかなりきつくなりそうです。
まだ数日残っているので何かと天気が回復してくれる事を祈りながらも最悪の準備もしておく必要がありそうです。

ウルトラマラソン挑戦を決意してからあれこれランニング関連の本を読んでいるのですが先日読んでいた本に面白い事が書かれていました。
それは人はランニングマンであるという事です。
人は陸上哺乳類の中で極めて貧弱で牙もなければ鋭い爪もなく、ゴリラのような腕力もなければチーターのようなスピードもない、では何が我々は生存競争において優れているのでしょうか?
それは長時間走れるという能力です。我々人は他の哺乳類に比べて汗腺が非常に発達しており、体温調節能力が高く、他の哺乳類が体内に発生する熱の影響で長時間の連続した運動が困難なのに対して人はそれが可能なのです。
さらに興味深い事に他の哺乳類は一歩につき一呼吸しか出来ないのに対し、人は歩数と呼吸を独立して行うことが出来るのです。

ただしその長時間走れる能力がなぜ生存競争に有効であったのか?という事です。
よく人は脳が発達したからとか道具が使えるようになったからと言われたりしますが、それならなぜ我々よりも強靭な肉体を持ち、脳も大きかったネアンデルタール人が生存競争に残れなかったのか?という問題が出てきます。

ネアンデルタール人が世界を席巻していた当時は気温が低く今よりも森が多かったのですが、その後気温の上昇と共に森が少なくなり彼らの狩りの方法で得られる生き物が少なくなっていき、その代わりに我々の祖先は長距離ランニングという能力を生かして動物を狩る事ができたのです。
これは、たとえ短距離では追いつけない獲物であっても長時間にわたり追い立てる事でヒートショックを起こし最終的に追いつくことが出来るというものです。
この狩りの場合気温の上昇はより我々に有利に働いたのです。詳細を書くと長くなるのでここまでにしますがとにかく我々は走ることで生きて来た生き物なのです。

走ることは生きる事であり、喜びであったのです。ただ走るという行為は単純なようで非常に奥が深く、面白いものだと思います。
本来はタイムや順位というものはなく、いつまで走り続けるか、どこまで走り続けるかわからない中で生きる為に走っていたのです。

現代はどうしてもスポーツ化してしまい競う事のみに注目されてしまいますが走る行為そのものを楽しんでいきたいと思います。

最後に熊本で震災で犠牲になった方々のご冥福をお祈りすると共に被災地の復興を願いつつ島原までの105kmを歩いていきたいと思います。

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